フラグの王子様

今回のラノベシャッフル対象作品です。以下感想。
作品のあらすじは次のような感じです。

ゲームオタクの少年・和泉啓祐は、突然現れた妖精(?)ツウェルから特殊能力を授けられる。しかし、それはゲームのコマンドのように「自分の次の行動が選択肢となって現れる」というなんとも冴えないものだった。ところが、その能力を得たことで啓祐の生活は一変し……。 

というわけで、いわゆる「平凡な主人公がある日突然特殊能力を手に入れたら?」という系統の話です。自分が各種作品*1に接する際に行うようにいつも心がけている、細かい理論的な分析結果を細々と語ってもいいのですが…分かりやすく結論だけ言うと「話が中途半端で、余り面白くありませんでした」。
特殊能力自体は、発展のさせ方次第で色々と面白くなる要素はあると思うのですが、この種の作品でポイントとなる

  1. 特殊能力自体の面白さ・斬新さ
  2. 使い方の面白さ

のうち、前者はともかく後者のほうがイマイチで、作品としての煉り込みが不十分な印象を受けました。
また多数登場するサブキャラ達もその殆どが顔見せ程度しか登場せず、全く話の進行に関わってきません。
総評としては、この設定を踏み台にして、内容をもっと練り込んだ続刊が出て、それが面白い作品となる可能性はそれなりにあると思いますが、この本単体では特に見るべき点はない作品だと思いました。マジオススメ。100点。

*1:ゲーム、漫画、アニメ、小説、映画、TVドラマなど全てを含みます。